masamasa1985’s diary

元料理人の和包丁ファンによる堺和包丁のウンチクを語ります。

プロが教える和包丁の選び方3つのポイント

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高級料亭や、老舗旅館、回らない寿司店などで

腕を振るうキャリア数十年の料理人たちが密かに

実践している和包丁選び3つのポイントをお伝えします。

 

この3ポイントに沿って和包丁を選べば

たとえあなたが包丁選びの初心者であっても

和包丁選びに失敗して数万円の現金を損する

などということはなくなります。

 

※今回お伝えする内容は和包丁の使用用途別の

選び方(刺身→柳刃など)ではなく、

もう少し踏み込んだ『質』の面での

選ぶポイントをお伝えしていきます。

 

 

和包丁選びのポイント①

『包丁の鋼材に注目する』

 

和包丁の醍醐味はなんといっても

その抜群の切れ味にあります。

 

切れ味を左右する決定的な要素となるのが

包丁の刃の部分の鋼の材質です。

 

一言でいうと、鋼材が固ければ固いほど

その包丁の切れ味は鋭くなります。

(研ぎがしっかりされていることが前提)

 

鋼材の硬度は基本的にはその鋼に含有される

炭素の量によって決定づけられます。

 

では、具体的に鋼の種類はどのようなものがあり、

何がどれくらいの硬度を誇るのかについては

また別の機会にお伝えします。

 

今回は、和包丁を選ぶポイントの1つに

鋼材の種類があることを頭に入れておいてください。

 

 

和包丁選びのポイント②

『錆びるか錆びないかで選ぶ』

 

これは、先ほどの鋼の種類と関連します。

 

和包丁の鋼材には大きく分けて“錆びやすい”『鋼(ハガネ)』と

“錆びにくい”『ステンレス(合金)』にわけられます。

 

それぞれに複数の種類があり、

各々、切れ味や刃の持続性や

研ぎやすさなどに特徴があります。

 

それらの詳細についても別の機会で

お伝えしていきます。

 

今回は、和包丁には錆びやすい鋼材と

錆びにくい鋼材があることを把握しておいてください。

 

 

和包丁選びのポイント③

『通販で買わない』

 

「包丁なんて使用してる金属が同じなら

大体どこで購入しても大差ないだろう!」

 

という認識の人が意外と多いです。

 

洋包丁など大量生産によって製造される

包丁であれば確かに品質はある程度

均一に保たれているかもしれません。

 

しかし、

 

伝統的な製造法によって作られる

和包丁は基本的にはすべて職人の

手作業によるものです。

 

これは、鋼を鍛え上げる鍛造から

刃付けや柄付けに至るまですべて

別々の熟練の職人がそれぞれ

担当しています。

 

それぞれ職人や工場、生産地によって

かなりクセが異なり使用者によって

合う合わないが生じます。

 

最低限、ご自身の手で握ってみて

フィーリングを確認してから購入しないと

まったくご自身に合わない包丁で

日々作業しなければならなくなります。

 

あなたにどんな目的があり、

どんな気分で料理をし、

誰に喜んでもらいたいのか。

 

それらを考えたときに自分に合うか合わないか

不明なまま包丁の購入を決定することは

かなりリスキーで非合理的な行為かわかるはずです。